思い描いた夢 その9

近頃、記憶力の低下が著しく、新しく何かを勉強することへの意欲は皆無です。

もともと数字に弱く、覚えるのはもちろんのこと、比較、分析などは大の苦手です。

暗記することも苦手で、子供の頃からですから、歴史の年号はある意味「苦痛」でもありました。

そういえば、一番最初に購入したパソコンは、作業効率の改善のためにメモリを購入、追加したことがあります。

メモリを追加したらパソコンの動きもよくなり、保存する容量も増えました。

そう・・・私のメモリも増やしたい・・・と。今でも時々そう思います。

「創業セミナー」に参加するといろんな特典があり、

その一つに、創業の為に融資を受ける際の金利が少し安くなる、というものがありました。

そのことを知ってか知らずか、商工会議所で案内されて申し込む以前に、

市報に載っていたよ、参加するかな?と思って・・・と、従妹が教えてくれていました。

アホな私は深く考えることなく、その「創業セミナー」という硬い名称に拒否反応を示し、

速攻で言い訳を考えだして、受けないことを選択しました。

なので、商工会議所で案内された時、その名称を聞くのは2回目だったのです。

これは・・・受けなさいという「神様の思し召し」だと思い、申し込みました。

その「創業セミナー」では、「事業計画書」の作成方法を教えていただきました。

私がまだ、夢物語として「ホテルのオーナー」の話をしている時、

デザイン事務所の社長をしている友人から「事業計画書が大事よ!」と言われていました。

「事業計画書」とは、その会社の一年の資金計画書だと思っていた私は、

それが必要なのはまだ先じゃないのかな??と思い、深く受け止めてはいませんでした。

既に会社の運営が始まっている場合であれば「一年の資金計画書」という考え方は合っているのかもしれません。

でも、創業する時に作成する「事業計画書」とは、本当に、とても重要な物でした。

「ホテルのオーナーになろう」と思いついたあの時の、やりたいと思ったアレやコレやを掘り起こし、

具体的に文章や数字に落とし込んでいく・・・超ーっ!!苦手。特に数字っ!!

セミナーの少し前に商工会議所に出入りしていたこともあり、

セミナーの講師をされている方に事前にアポイントを取り、相談する時間をいただきました。

まぁ、話せば話すほど「やっぱ無理なんじゃない??」と思うような反応しか得られませんでしたけど・・・。

宿泊業も、経営も、やろうとしていることの全てがほぼ未経験で、

40代も後半に差し掛かろうとしている独身女子ですから、簡単に信用を得られるとも思っていませんでしたが、

やはり、世間の目は厳しいものだと感じました。

でもなぜか、その時の私は揺らがなかったのです。

女将 かおる