とりあえず「面白い」

私の社会人生活を振り返ってみると、あの時が成長するポイントだったなぁ~と思うところがいくつかあります。

前にも書きましたが、私は本当に「人運」が良くて、私の成長もたくさんの出会いのお陰です。

20代の後半、インテリアショップで働いた経験があります。

それまでは、就職した後に後輩が入社せず、何年も一番下という存在でした。

もともとバリバリの末っ子根性で、会社の先輩方がたまたま長男・長女ばかりだったので、

社内でも甘やかされていました。・・・というか、そのことに後で気付いたのです。

そのインテリアショップは店長ともう一人社員がいて、他の5名は全員アルバイト、年下の先輩でした。

私も初めはアルバイトととして入りましたが、途中から正社員になりました。

何がそんなに悩ましかったのか覚えていませんが、胃薬を飲みながら仕事をしていたことを覚えています。

無責任だった末っ子に、5人の弟と妹ができて、責任感に押しつぶされる感じだったのだと思います。

とても懐かしく、そして有難い思い出です。

それぞれが個性的な人達だったので、楽しい思い出がたくさんあります。

中でも、その後の考え方に大きく影響を与えてくれた女子がいます。

私は人見知りで、物事に対しても新しいことに直面すると引きます。

要はビビりなのです。そこは、今でもあまり変わりません。

その子は、同じ状況に直面しても必ず「おもしろ~い♪」と言うのです。

私は私と違う考えを持つ人がいると戸惑うのですが、彼女は「面白い」の一言で受け入れるのです。

いわゆる、「みんな違って、みんな良い」です。

ルールが守れない人も、時間を守らない人も、変わった行動をする人も、

彼女にかかれば「おもしろ~い♪」のです。

彼女がそう言うと、不思議と面白いような気がしてくるのです。

今までなら遠ざけてきたような出来事も、「面白い」と思えば受け入れることが出来ると気付きました。

それから私は、彼女の真似をすることにしました。

少し引いてしまう自分を前に押し出し、とりあえず声に出して言うのです。

「おもしろ~い♪」

お陰で世界が広がりました。・・・いえ、広がったのは、多分私の器です。

・・・友人からは、入り口が狭いから赤ワインのデキャンタだけどね!!と、言われましたが・・・(笑)

人との出会いは不思議です。

いつ、どこで、誰と出会うのか・・・それによって、その後の人生が左右されるように思います。

いくつになっても「おもしろ~い♪」と言いながら、

出会える人も起こる出来事も、マルっと受け入れられる器を持っていたいと思います。

女将 かおる